下山(げざん)の思想 by 五木寛之
五木寛之氏の新書「下山の思想」は読んでみたい。新聞に大きな広告が載っていた。ツボを押されたようなタイトルにやられた。
経済大国に登りつめた日本を登山にたとえて、これからは下山が始まるとショッキングなタイトルだ。これからの日本のあるべき姿について書かれている本らしい。下山と聞くと後ろ向きな印象を抱きがちだが、そうではないようだ。高い山に登ったからこそ見えてくる景色ってある。きっと筆者独自の目線でこれからの日本が進むべき道へのヒントを与える前向きな本なのだろう。
でも、若い世代は高い山に登っていないのではないのか。生まれたのが山の中腹や頂上付近で、山頂を目指すことなく下山するのも可愛そうな気がする。そんな彼らは元気な日本の姿を見ていない。生まれた時から経済の否定的なことばかり聞いて育った世代もいる。そんな彼らに「下山せよ」と、言うのも酷な話。「まだ下りるの?」って言いたくなるかもしれない。
そんな世代たちは今後、どんな夢や希望を持って人生を歩めばいいのか。右肩上がりとは違った価値観で人生を歩むヒントが書かれているのだろうか。
「下山」と聞けば、甘い汁を吸った大人たちの勝手な言い分にも聞こえるし、政治家のミスリードで沈み行く日本のイメージの方が強い。
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