放射能汚染列島ニッポンを沈めよ
国民への公式発表とは異なり、福島原発からの放射性物質による汚染は日に日に高まり、汚染範囲も全国に広がって行った。もはや現代の技術で収束は不可能と判断が下され、海外からの技術部隊は全て撤退。支援物資、食糧だけが日本に届けられることになった。
皇族や政治家、経済界の重鎮たちは極秘に日本を脱出していた。ある日、突然、空港と港は完全封鎖され、飛行機と船は全て破壊された。これで海外との行き来はもはや出来ない。暗闇に小型ボートで脱出を試みる者も出たが、人工衛星に探知され、ボートは爆破。あちこちの海岸に無残な死体だけが打ち上げられた。
自衛隊がクーデターを起こし、軍事政権が立ち上がる。鎖国サバイバル国家を目指して徴兵制を開始。輸出産業はもはや不要となり、完全な自給型国家の組み立てが始まった。
国土のほとんどの農作物から高濃度の放射性物質が検出。汚染を免れた地域の野菜、米や水源は完全に軍事政権の管理下に置かれ、軍隊が厳重に管理。安全な食糧と水は限られた人しか口にすることができなくなった。
庶民は放射能汚染と知りながらも、地元の農作物を食べるしか生きる手立てはなかった。闇市場で安全と言われる、高値の食糧品を売買するものも現れた。それらは皮肉にも密輸された中国産の食品ばかり。
水源にまかれた薬剤で、水を飲んだ男女の生殖機能は壊され、もはや子孫を残すことは出来なくなった。人口は減少を続けるだけだ。
日本に気付かれずに1つのプロジェクトが進行していた。人工的に地震を起こして日本列島をそのものを沈める作戦だ。周辺国に津波で数億人の死者が出ると想定されたが、人類が生き残るための最後の手段として承認された。
中心となったのはアメリカでロシア、中国も作戦に加わり、Xデーの準備が進められた。作戦の中で北朝鮮が日本でのスパイ活動で得た日本周辺の海底情報が大きな役割を果たすこととなった。
こうして日本滅亡のカウントダウンが始まった。
(亡くなった小松左京氏をしのんでフィクションを書いた)
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