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2011年3月30日 (水)

放射線の半減期

半減期とは「放射性物質の放射線量が半分になるまでの期間」のこと。福島原発事故で話題に出る、ヨウ素131やセシウム137はウラン235の核分裂で生まれるもので、自然界には存在しない。自然界に無いものが体に与える影響について、明確な回答が欲しい。目に見えなくて未知のものには不安がある。

【放射性物質】      【半減期】
ヨウ素131             8日
セシウム134            2年
セシウム137          30年
ストロンチウム90        30年
プルトニウム239   24,000年
ウラン235          7億年


●ヨウ素131の半減期
ヨウ素131は8日たつと最初と比較してヨウ素の量が2分の1になると共に、放射線の量も2分の1になる。さらに8日たつと、その2分の1、すなわち最初の量の4分の1になる。この半分になる時間、すなわち8日を半減期という。半減期ごとに量が2分の1になるので長時間たつと量は2分の1ずつ少なくなり、限りなくゼロに近づく。

●誤解1
仮に同じ放射性物質で、一方は半減期が100年、一方は半減期が1日とします。この場合、一度に出る放射線量は半減期1日の方がはるかに大きい。その理由は100年の方は100年かけてゆっくり放射線を出すが、半減期1日の方は1日でまとめて放射線を出すため。「半減期が長いから影響が強くて危険で、半減期の短いものは影響が弱くて安全」と、思いがちだがそれは正しく無い。

●誤解2
多くの人は「半減期30年のセシウムが体に入ったら、30年間、内部被曝する」と考えているがそうではない。人間の細胞は毎日、生まれ変わっているので、同じ成分がずっと体に留まり続けることはない。放射性セシウムが体に入っても、長くて100日程度で、殆どは尿として体外に排出されるのが一般的。内部被曝する可能性がある期間はこの100日位の間。

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